周辺光量の低下の原因には、次のことが考えられる。 |
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1 |
入射光の形状 |
ピンホール(形状:円形)を通過した入射光は、中央部では円形をしているが、周辺になるに従い扁平し光量が低下する。 |
2 |
焦点距離 |
焦点距離(ピンホールと感光媒体との距離) 感光媒体(印画紙・フィルム)が平面の場合、周囲の方がピンホールからの距離が長くなるため光量が低下する。 |
3 |
ピンホール素材の厚み |
ピンホールを作製する素材が厚いと入射光の一部がカットされ光量が低下する。 |
原因の1と2は簡単には解決できるものではありませんが、3番のピンホールの素材の厚さは簡単に変えることができます。ここでは、ピンホールの素材の厚さの違いによる影響を考察したいと思います。 |
よく使われるピンホールの素材としては、次のものが挙げられます。 |
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身近にある素材 |
アルミ缶(約0.15mm) アルミ箔(0.012〜0.015mm:製品に表示) |
市販されている素材 |
銅箔(0.01、0.03、0.05、0.08、0. 10mm) 真鍮箔(0.01、0.03、0.05、0.08、0.10mm) |
使用機材 | 4×5インチカットフィルム、焦点距離50mm、ピンホール直径0.24mm、画角114度(対角線) |
ピンホール素材 | 銅箔:0.01mm、0.05mm、0.10mm |
銅箔 0.01mm | 銅箔 0.05mm | 銅箔 0.10mm | ||
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入射角度による光量低下(ピンホール直径:0.24mm、素材厚さ:0.10mm) |
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画角:60度 光束の幅:約65% |
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画角:90度 光束の幅:約40% |
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画角:120度 光束の幅:約15% |
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画角:約130度 光束の幅:0% |