ピンホールカメラのピンホールの大きさはどのように決まるのか? |
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ピンホール写真の解像度を上げるためには、ピンホールを通過した光の直進性により像が描かれるのだからピンホールを小さくすればするほど像の解像度は上がるような気がする。しかし、光にはさまざまな性質がありそう簡単にはいきません。光の性質としてよく知られているものとして「反射」「屈折」が挙げられますが、そのほかにも「回折」「干渉」「偏光」などがあります。 ピンホールで問題になるのが「回折」です。これは、光の波動的な性質で、光がさえぎられた端で回り込むように広がる現象をいいます。ですから、スリット(狭い隙間)やピンホールを通過した光の端では直進するのではなく広がってしまうのです。 光の回折を調べていたら、「話題源 物理」という本にピンホールカメラについての話が載っており、そのなかに「ピンホールの最適孔径」についての記述がありました。これは、牧野正恭氏(兵庫県立猪名川高等学校)が共立社「科学の実験1976年5月〜6月号に掲載した「ピンホールカメラの最適孔径」によるものでした。 牧野正恭氏は、ピンホールカメラの最適孔径を次式により示しています。
私は、共立社「科学の実験19976年5月〜6月号を入手しておりませんので詳しい内容は不明です。 この式が正しければ、数値を当てはめれば最適なピンホール径を求めることが出来るのですが、問題が1つあります。光の波長(λ)に入れる数値をどのようにしたら良いかということです。可視光の波長は780〜380nmですから単純に平均して580nmを用いればよいものでしょうか? ちなみに光の三原色の波長は、赤:700nm、緑:546nm、青:436nmで、関係式から分かるように同じ焦点距離であれば波長が長くなるとピンホール最適孔径が大きくなります。つまり、可視光のように波長に幅がある場合、長波長の側に偏らせる必要があるのではないかと言うことです。 インターネットでピンホールカメラのサイトを調べていたとき、ピンホールカメラやピンホールを販売している「PINHOLE RESOURCE」(http://www.pinholeresource.com/)というサイトに各焦点距離に合ったピンホールの孔径が記述されていました。この孔径はどのように算出しているのだろう思ってはみたものの、私は上記関係式しか知りませんでしたので、ものは試しと計算してみたところ、上記関係式に赤と緑の波長の平均値を代入したものとほぼ合致していました。 PINHOLE RESOURCE
上記関係式が正しいのかどうかは文献も入手していませんので確かめようもありません(仮に入手しても私に理解できるかも不明)が、2つが一致していることから、信頼性はあるのではないかと思われます。 |
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参考文献 東京法令出版株式会社 「話題源 物理」 編集代表 伊平保夫 「PINHOLE RESOURCE」(http://www.pinholeresource.com/) |