考  察


撮影状況

焦点距離90mmの場合、牧野氏の関係式で赤と緑の波長の平均値で計算すると、ピンホールの最適孔径は0.34mmとなる。
この検証では、ピンホール孔径0.18〜0.48mm(0.02mm間隔)までの撮影を8×10inchのフィルムを使い行なった。
ピンホール孔径0.18〜0.32mmは晴天の日に撮影、ピンホール孔径0.34〜0.48mmは薄い雲がかかった晴れの日に撮影した。


解像度について

解像度の違いは、そう大きく違っていませんが、詳しく見てみると多少の違いを見つけることができる。
1. .ピンホール孔径が0.18、0.20mmにおいては明らかに解像度がおちてる。
2. 「Eのタイル床」0.26mm以下はタイルの縦の筋がぼやけている。
3. .「Bの排気口」においては0.42mm以上では排気口下部の縦の汚れ中央の白い線が消えている。
4. 0.28〜0.40mmの孔径の解像度の差はほとんど確認できない。
5. 0.28〜0.40mmの平均値が0.34mmである。


撮影時の天候について

ピンホール孔径0.18〜0.32mmと0.34〜0.48mmの画像では明らかに違いが見られる。0.34〜0.48mmの画像の方がグラデーションが豊かで質感もある。

晴天のようなコントラストの強い状態での撮影では、フィルムであってもそのラチチュードの許容範囲を大きく超えてしまい質感がでない。