紙製ピンホールカメラ(35mmフィルム用)

 

用意するもの

 

道具:定規、コンパス、筆記用具、カッター、はさみ、のこぎり、木工やすり、マチ針、雑巾

 

その他あると便利な道具:カッターマット、サークルカッター(10mm〜切り抜けるもの)、ルーペ、目盛付スライドグラス、ライトボックス

 

材料:板目紙(A4×2枚、またはA3)アルミ箔(5cm角)、ベルベット(10cm)、パトローネ、エンザード(ネジ径:5M)、蝶ナット(8M)、製本テープ(黒)

 

マジックインク(黒)速乾木工ボンド、速乾強力ボンド(G13など)、セロハンテープ、のり、両面テープ、綿棒

 

材料費:(一人当たりの概算)330400

                          板目紙                              50

                          ベルベット                       20

                          パトローネ            50 or 170

                          エンザード                      110

                          蝶ナット                         100

                          製本テープ                         数円

                          アルミ箔                            数円

                          ボンド類                            数円

 

作り方

 

内箱

1.         図面どおりに板目紙を切りぬき、内部をマジックで黒く塗る。

注) スプールの穴は少し小さめに開け、スプールがやっと入る程度にします。

2.         底部(90×26mm)内側にベルベットを両面テープで貼ります。

3.         図面の上部と左右の紙を折り曲げ、箱の前面に寸法どおりに切った6mm三角材に木工ボンドで貼ります。裏面に接する部分にはベルベットを両面テープで貼ってから側面のみに貼り付けます。

4.         中央上部の三角材は、フィルムに触れる部分にベルベットを両面テープで貼り、パトローネを装着した状態に合わせて貼り付けます。

5.         フィルム押え板にベルベットを貼り、さらに三角材を貼り付けます。

6.         フィルム押え板を、図面下部の紙の中央に貼り付けます。

7.         中央下部の三角材は、図面下部の紙を折り曲げフィルム押え板に合わせて貼り付けます。

8.         底板2枚を箱の底の外側に穴の位置がずれないように貼り付けます。

注)ノリがまだ乾かないうちに、スプールを入れてみてまわすのがきつい状態にします。もしゆるいようであれば、底板をづらしきつくしておきます。

9.         底板のはみ出した部分をカッターでカットします。

 

外箱

1.         図面どおりに板目紙を切りぬき、底部(92×28mm)内側にベルベットを両面テープで貼ります。

注) スプールの穴は少し小さめに開け、スプールがやっと入る程度にします。

2.         内箱に外箱を合わせてセロハンテープで仮止めする。

3.         箱の四隅に製本テープをはり、はみ出したテープをカットする。

4.         上板を箱の底の外側に穴の位置がずれないように貼り付けます。

注)ノリがまだ乾かないうちに、スプールを入れてみてまわすのがきつい状態にします。もしゆるいようであれば、上板をづらしきつくしておきます。

5.         上板のはみ出した部分をカッターでカットします。

 

シャッターユニット

1.         部品@を外箱の表面に貼り、部品Aを入れる。

2.         部品Bを貼る。その際、部品Aの部分にノリが付かないように注意する。

注) 箱とシャッターユニットの穴がずれないようにする。

 

ピンホール

1.         アルミ箔を板目紙の上に置き、マチ針で軽く穴を開ける。

2.         裏返してアルミ箔のバリ(飛び出たふち)を平らなもの(爪でも可)でつぶす。

3.         再び裏返し、アルミ箔の端一箇所を指で挟んで持ち、開けた穴にマチ針を入れ軽く回転させる。

4.         2,3の動作を数回繰り返して穴を0.18mm(約0.2mmで可)の真円になるようにする。

 

ピンホール台紙

1.         ピンホール台紙を切り取り、マジックで黒く塗る。

2.         台紙にのりを付け、アルミ箔で作ったピンホールが穴の真ん中になるように貼る。はみ出たアルミ箔はカットする。

3.         貼り付けたアルミ箔にのりを付け、内箱内部に穴がずれないように貼る。

 

撮影

 

1.         市販のフィルム(ISO100のモノクロまたはカラー)を用意する。

2.         フィルムの先端をカメラのパトローネの軸にセロハンテープで止め、外箱で蓋をする。

3.         フィルムの巻上げはカウンターがないので正確なフィルム送りは出来ません。巻き上げネジを180度を一回の動作で回すものとして、1枚目から5枚目までは、3回(スプールを1回転半)、6枚目から20枚目までは2回(スプールを1回転)、21枚目以上は1回半(スプールを4分の3回転)くらいを目安に巻き上げてください。

4.         フィルムを途中で抜き取り他のカメラに入れて撮影することができますが、その場合、下記の方法によりパトローネ内のフィルムのゆるみをから巻き上げをしてください。

5.         露光時間が長いのでカメラは手に持たず、置いて撮影する。

6.         露光時間は、作成したピンホールの大きさに違いがあることと、天気や対象物により光量が異なるため一律には決められませんが、晴れの日は2〜5秒位、曇の日は5〜10秒位で撮影可能です。ただし、カラーフィルムでの撮影では、長時間露光になるためカラーバランスが崩れ実際の色と異なった色になってしまいます。フィルターを使用すれば補正は可能ですが正確な色の再現はかなり難しくなります。

 

パトローネ内のフィルムのゆるみの取り方

1.         カメラに未撮影フィルムの入ったパトローネを装着します。

2.         出ているフィルムを押さえ、未撮影フィルムのゆるみをネジで回して取ります。

3.         撮影済みフィルムの入ったパトローネをカメラに装着して外箱で蓋をします。

4.         カメラ底部の穴から出ている未撮影フィルムの入ったスプールに指をいれ回らないように押えます。

5.         撮影済みフィルムのゆるみをネジを巻いて取ります。

6.         1〜2枚分フィルムを巻き上げてから撮影してください。